肌荒れにおすすめの漢方とは?体質から見直すスキンケア

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肌荒れに悩む女性は少なくありません。スキンケアや食生活を見直しても改善しない場合、体の内側に原因があることも。そこで注目されているのが「漢方」です。漢方は肌のトラブルに対して、体質そのものを整えることで根本的な改善を目指すアプローチとして、多くの女性に支持されています。本記事では、肌荒れにおすすめの漢方とその特徴、飲み方や注意点について詳しく解説していきます。

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漢方と肌荒れの関係

漢方では、肌荒れは「気・血・水(き・けつ・すい)」のバランスの乱れや、内臓の働きの低下が原因とされています。たとえば、便秘や冷え性、ホルモンバランスの乱れが、肌のくすみや吹き出物として表れることがあります。漢方薬は、こうした体内の不調を整えながら肌の状態を改善することを目的としています。

また、同じ肌荒れでも原因は人によって異なるため、自分の体質に合った処方を選ぶことが大切です。たとえば「乾燥タイプ」「湿熱タイプ」「瘀血タイプ」など、タイプ別に漢方薬の適応が変わります。漢方の基本的な考え方として、症状そのものだけでなく、生活環境やストレス、睡眠なども含めて総合的に体を整えるアプローチが取られます。


肌荒れに効果的とされる主な漢方薬

1. 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)

十味敗毒湯は、10種類の生薬からなる処方で、解毒作用や抗炎症作用に優れています。特に皮膚に膿がたまりやすいタイプの湿疹や吹き出物に効果的とされます。体にこもった余分な熱や湿気(湿熱)を排出し、炎症を抑える働きがあります。顔や背中、胸元などのニキビに悩む思春期の若年層から、ホルモンバランスの乱れによる大人ニキビに悩む女性まで、幅広く使用されています。体力中等度の人向きで、比較的使いやすい漢方の一つです。

2. 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)

荊芥連翹湯は、赤く腫れて熱をもったニキビや湿疹に適しています。16種類の生薬を含み、解毒・清熱・抗炎症の働きを持つのが特徴です。特に「血熱(けつねつ)」と呼ばれる、血液に熱がこもる体質に有効とされ、顔の赤みや皮膚の熱感、吹き出物の悪化が見られる方に向いています。また、ストレスや自律神経の乱れが原因の肌荒れにも効果が期待されており、心身両面のバランスを整える処方として用いられます。

3. 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

当帰芍薬散は、女性の体調管理に広く使われる処方で、特に冷え性や月経不順、乾燥肌、くすみが気になる方に推奨されます。6種類の生薬から構成され、血を補い巡らせ、水分バランスを整える働きがあります。女性ホルモンのバランスを整えることから、PMS(月経前症候群)や更年期症状による肌荒れにも用いられることがあります。体力があまりない人でも服用しやすい処方で、穏やかに体質を整えていくことが期待できます。

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4. 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

桂枝茯苓丸は、“瘀血(おけつ)”と呼ばれる血流の滞りが原因で生じる肌のトラブルに適応します。顔色が悪い、シミやくすみが気になる、慢性的なニキビが治りにくいといった症状が見られる場合に使用されます。5種類の生薬を含み、血流を改善し、代謝を促進する働きがあります。比較的体力のある女性に向いており、ホルモンバランスの乱れからくる肌のトラブルに対してもよく用いられます。

5. 温清飲(うんせいいん)

温清飲は、肌が乾燥しがちでかゆみや赤みを伴う場合、またはホルモンバランスの崩れと冷えを同時に抱えるような方に適しています。体の内部にこもった熱を冷ましつつ、血の巡りを良くし、体の冷えを改善する二つの作用を併せ持つのが特徴です。皮膚のバリア機能を高め、アトピー性皮膚炎や慢性的な肌荒れの改善に効果があるとされ、皮膚科で処方されるケースも多い漢方薬です。

【肌荒れにおすすめの代表的な漢方薬一覧表】

漢方名主な特徴適応症状・体質
十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)解毒・抗炎症作用。湿熱の排出を助ける。膿を伴う吹き出物、思春期・大人ニキビ、中等度の体力
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)血熱を冷ます。ストレスや自律神経の乱れにも対応。赤み・熱感のあるニキビ、湿疹、精神的負担がある人
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)血行促進、水分調整、ホルモンバランスの改善。冷え性、月経不順、乾燥肌、体力がない女性
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)瘀血改善、代謝促進、ホルモン関連の肌トラブルに。くすみ、慢性的なニキビ、シミ、比較的体力がある女性
温清飲(うんせいいん)冷えと炎症を同時に改善、バリア機能を高める。乾燥肌、赤み、かゆみ、アトピー、冷えがある体質

漢方の摂取方法と注意点

漢方薬は医師や薬剤師の指導のもと、症状と体質に合ったものを選ぶことが大前提です。市販薬でも購入できますが、自己判断での使用は避け、できる限り専門家と相談して選びましょう。

漢方薬の服用は、一般的に「食間」や「食前」に行うことが推奨されています。これは、漢方の有効成分が胃の中に食べ物が少ない状態で吸収されやすくなるためです。ただし、胃が弱い人は「食後」にするなど、体調に応じて調整が必要です。服用の際にはぬるま湯で飲むことが望ましく、冷たい水やお茶は避けたほうが効果的とされています。

また、漢方薬は体質改善を目的としているため、効果が表れるまでには一定の期間が必要です。最低でも1ヶ月、場合によっては3ヶ月以上続けて使用することで、徐々に体質が整い、肌荒れが改善されていきます。ただし、途中で副作用や違和感を感じた場合には、すぐに服用を中止し、医師に相談してください。

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漢方と併用したい生活習慣

漢方の効果をより引き出すためには、生活習慣の見直しも非常に重要です。日常的な食事や睡眠、ストレスの管理が肌の状態に大きく影響します。漢方と併用することで、体内からのケアと外部環境への対応を両立しやすくなります。

まず、睡眠の質を高めることは基本中の基本です。毎日6~7時間の質の良い睡眠を取ることで、ホルモンバランスや自律神経が安定し、肌のターンオーバーも正常化します。また、就寝前のスマホやパソコンの使用は控え、深い眠りにつきやすい環境を整えましょう。

次に、腸内環境を整えることも肌の改善には不可欠です。白砂糖や加工食品、脂っこいものは控えめにし、発酵食品(ヨーグルト、納豆、味噌など)や食物繊維の豊富な野菜を積極的に取り入れましょう。腸内の善玉菌が増えることで、体内の毒素排出が促進され、肌荒れの原因となる老廃物の蓄積を防ぎます。

さらに、適度な運動を習慣化することも重要です。ウォーキングやストレッチ、ヨガなどで血流を促進し、体の冷えを改善することが漢方の効果をサポートします。体が温まり、代謝が高まることで、肌への栄養供給もスムーズになり、ターンオーバーの正常化が期待できます。

最後に、ストレスマネジメントも忘れてはなりません。過度なストレスはホルモンバランスを崩し、自律神経を乱すことで、肌荒れを引き起こします。リラックスできる時間を意識的に設け、趣味やアロマ、瞑想などを取り入れて、心身のバランスを整えましょう。

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体質改善で肌本来の美しさを

「漢方 肌荒れ」は、単なる対処療法ではなく、体全体のバランスを整えて肌の状態を改善するという考え方です。今回ご紹介したような代表的な漢方薬は、それぞれ異なる体質や症状に対応しており、自分に合った漢方を見つけることで、肌の根本的な改善が目指せます。

ただし、漢方も万能ではなく、使用には体質との相性や継続期間が関係します。自己判断で使用するのではなく、できるだけ専門家と相談しながら、自分の体に合った方法を見つけましょう。

外側からのケアに限界を感じたら、ぜひ内側からの「体質ケア」にも目を向けてみてください。健やかで美しい肌を目指すためのヒントとして、本記事が少しでも参考になれば幸いです。

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【参照元】医療ガイドJ-Stage/臨床報告EPARK十味敗毒湯の効果・効能こばとも皮膚科 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)