夏が近づくと気温の上昇とともに、メイク崩れに悩む人も多くなります。特に鼻は皮脂や汗が集中しやすく、メイクが浮いたりヨレたりすることが頻発します。そんな「鼻のメイク崩れ」を防ぐためには、原因を正しく理解し、肌質に合った対策と日常ケアを組み合わせることが重要です。
▶︎ この記事の要約
夏になると鼻のメイク崩れに悩む人が増えます。皮脂や汗、湿度、マスクの摩擦などが複合的に影響し、メイクが浮いたりヨレたりする原因になります。本記事では、崩れの原因を明確にし、それを防ぐためのスキンケア法やベースメイクの工夫、さらにリキッドとパウダーの使い分け方やQ&A形式の実践的な対策まで紹介。鼻まわりのメイク持ちを良くするためのポイントを、わかりやすく解説しています。
鼻のメイク崩れが起こる原因とは?夏の肌トラブルの背景に迫る

鼻のメイクが崩れる原因は何ですか?
鼻のメイクが崩れる主な原因は、顔の中でも鼻が特に皮脂腺が発達しているためです。皮脂腺が多く活発に働くと、メイクの上から皮脂が浮き出てきて、ファンデーションを溶かすように浮かせてしまい、ヨレやムラの原因になります。特に脂性肌や混合肌の方は、鼻まわりの皮脂分泌が多く、時間とともにメイクが崩れやすくなる傾向が顕著です。反対に乾燥肌の方でも、インナードライ(内側の乾燥)によって過剰な皮脂が分泌されるケースもあり、肌質に関わらず油断できません。
また、鼻は顔の中心に位置しており、無意識に手で触れてしまいやすいパーツです。頻繁に触れることでメイクが摩擦によって剥がれ、持ちが悪くなる一因となります。さらに鼻周辺は毛穴も目立ちやすく、ファンデーションが毛穴に入り込んで時間が経つと「毛穴落ち」が起こり、肌がボコボコしたように見えてしまいます。特に化粧下地やファンデが合っていないと、毛穴や皮脂の動きに対応できず、崩れを加速させることもあります。こうした複合的な要因が重なることで、鼻のメイク崩れは非常に起こりやすくなっているのです。
汗・皮脂・湿度・マスクの影響とは?
夏場のメイク崩れには、汗・皮脂・湿度・マスクの4つの要素が大きく影響しています。まず汗ですが、気温が高くなると体温調節のために汗腺が活発に働き、顔にも汗が分泌されます。この汗がファンデーションや下地を浮かせてしまい、崩れの原因となります。そして皮脂は、体が水分の蒸発を防ぐために分泌する油分ですが、特に鼻まわりは皮脂腺が集中しており、気温や湿度が高くなることで過剰に分泌されやすくなります。湿度が高いと肌の表面が常にジメジメとし、メイクが密着しにくくなります。そしてマスクによる摩擦も無視できません。マスクの内側は蒸れていて、鼻部分が最も接触しやすい場所です。そのため、マスクによる物理的なこすれや蒸気によるメイク崩れが起こりやすくなるのです。
鼻の毛穴と皮脂分泌が化粧崩れに与える影響
鼻周りは特に毛穴の目立ちやすいエリアであり、皮脂分泌が活発な部位です。特にTゾーンに皮脂が集中しやすい混合肌や脂性肌の人にとって、鼻まわりの毛穴開きは深刻なメイク崩れの原因になります。毛穴の開きが顕著になると、ベースメイクがその凹凸に入り込み、「毛穴落ち」と呼ばれる現象を引き起こします。これは、時間の経過とともにファンデーションが毛穴のくぼみにたまり、肌の表面がボコボコして見えたり、化粧がムラになることで清潔感を損なってしまう状態です。
さらに、毛穴に皮脂や角栓が詰まっていると、そこにファンデーションや下地が混ざり、酸化を起こして黒ずみやくすみを引き起こす可能性もあります。このようなトラブルは、見た目だけでなく肌の印象全体に影響を与え、「メイクしているのに汚く見える」と感じさせてしまう原因となります。また、皮脂が過剰に分泌されていると、メイクの密着力が著しく低下し、どんなに高密着とうたわれるファンデーションを使っても持続力が発揮されにくくなります。
つまり、毛穴や皮脂のケアを怠ると、どれだけ高品質な化粧品を使っても効果が半減してしまうのです。メイク前に毛穴引き締め効果のある化粧水や、皮脂吸着系の下地を使用することで、毛穴の目立ちや皮脂による崩れを予防できます。日常的なスキンケアとベースメイクの工夫が、鼻周りの美しさとメイク持ちを大きく左右するのです。
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鼻のメイク崩れを防ぐ!夏に強いベースメイクの工夫

夏のファンデはリキッドとパウダーのどっち?
夏場の鼻メイクにおいて、ファンデーションの選択は非常に重要です。リキッドとパウダー、それぞれにメリットとデメリットがあり、自分の肌質と求める仕上がりによって使い分けることが理想的です。リキッドファンデーションはカバー力が高く、肌にしっとりとなじむため、乾燥肌の方には特に向いていますが、汗や皮脂に弱く、崩れやすくなる傾向があります。一方で、パウダーファンデーションは皮脂を吸着してくれるため、脂性肌や混合肌の方にとっては夏場に最適です。特に鼻は皮脂の分泌が多いため、テカリを防ぐ意味でもパウダータイプが好まれます。しかしながら、乾燥肌の方には粉浮きしてしまうリスクもあるため、リキッドとパウダーを部分使いで併用する“コンビネーション使い”がもっとも実用的です。例えば、顔全体にリキッドを使い、鼻部分にだけパウダーを重ねることで、保湿と皮脂対策を両立させることができます。
タイプ | メリット | デメリット |
---|---|---|
リキッドファンデーション | ・カバー力が高く、毛穴や色ムラをしっかり隠せる ・しっとりした質感で乾燥肌にもなじみやすい ・ツヤ感のある仕上がりが可能 | ・汗や皮脂に弱く、夏場は崩れやすい傾向 ・時間が経つとテカリやすい ・厚塗りになりやすい |
パウダーファンデーション | ・皮脂を吸着してテカリを防止 ・さらっとしたマットな仕上がり ・脂性肌・混合肌に向いている | ・乾燥肌には粉浮きしやすい ・カバー力がやや低め ・時間が経つと毛穴落ちしやすいことも |
崩れにくいベースメイクと下地の選び方
崩れにくいメイクを実現するためには、ベースメイクの段階での工夫が欠かせません。その中でも特に重要なのが「下地選び」です。鼻まわりに適した下地は、皮脂吸着力があり、テカリ防止効果が高いものが理想的です。例えば、シリコン系の化粧下地は毛穴をなめらかに整え、ファンデーションの密着力を高めてくれます。また、皮脂を吸着するパウダーが配合された下地を使うことで、時間が経っても皮脂が浮きにくくなり、メイクの崩れを大幅に軽減できます。さらに、下地を塗る前には必ず保湿ケアを行い、肌の水分と油分のバランスを整えることも重要です。肌が乾燥していると皮脂が過剰に分泌される原因になるため、しっかりと水分を補ってから下地を使用しましょう。ベースメイクを完成させたあとは、フィニッシングパウダーでしっかりと固定し、日中の皮脂や汗にも耐えられるような仕上がりにしておくことがポイントです。
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鼻メイクを長持ちさせるテクニック集
鼻のメイクを一日中キープするためには、基本のベースメイクに加えて、いくつかのテクニックを組み合わせて活用するのが効果的です。まず大切なのは、厚塗りを避けることです。ファンデーションを重ねすぎると、時間が経ったときに崩れやすく、ムラになってしまいます。ベースは薄く丁寧に仕上げ、必要な部分のみ重ね塗りすることで、メイクの持ちがよくなります。また、ファンデーションの前にティッシュで軽く肌表面を押さえて余分な油分を除去する「ティッシュオフ」も非常に有効です。さらに、フェイスパウダーを使用する際は、パフではなくブラシでふんわりとのせることで自然な仕上がりになり、皮脂崩れも予防できます。仕上げには、メイクキープミストを顔全体に噴きかけると、湿気や汗による崩れに強くなります。日中にテカリを感じたときには、皮脂吸着シートで優しく押さえるようにして、必要に応じてルースパウダーを軽く重ねるのが理想です。
鼻の角栓とは?その正体と原因を知って正しいケアを始めよう の記事はコチラ
「鼻のメイク崩れ」を直す&防ぐ!夏の実践的な対策とQ&A

崩れた鼻メイクを自然に整えるステップ
STEP1:皮脂と汗を丁寧にオフする
崩れたメイクを直す前に、まずは鼻に浮いてしまった皮脂や汗を優しく取り除くことが大切です。ティッシュや脂取り紙を使い、こすらずに“押さえる”ようにして水分と皮脂を吸い取ります。摩擦を与えるとさらに崩れたり赤みが出る可能性があるので、あくまで優しく丁寧に行いましょう。
STEP2:部分用下地で肌をリセット
清潔な状態になったら、皮脂吸着タイプの部分用化粧下地を少量だけ鼻全体に薄く塗ります。これによって肌表面のベタつきを抑えつつ、次に乗せるファンデーションの密着力を高めることができます。毛穴の凹凸も整えやすくなるので、よりナチュラルな仕上がりに近づきます。
STEP3:リキッドファンデを薄く重ねる
ファンデーションは、厚塗りにならないよう少量ずつ指やスポンジに取り、トントンと叩き込むように乗せていきます。こすらず、肌に密着させるイメージで。境目が目立たないように、鼻だけでなく周囲の肌とのバランスを見ながら、薄く丁寧にぼかすことがポイントです。
STEP4:必要ならコンシーラーで部分補正
赤みや毛穴が目立つ部分がある場合は、コンシーラーを使ってピンポイントで補正します。ごく少量を指先に取り、トントンと重ねてカバー。広範囲に塗ると厚塗り感が出やすくなるので、気になる箇所だけを狙うのがコツです。
STEP5:仕上げにパウダーで固定
最後に、プレストパウダーやルースパウダーをブラシで軽く重ねましょう。パフで押さえすぎると粉っぽくなるため、ふんわりとのせる程度に。これで肌表面がサラサラになり、直した部分が他のメイクとも自然に馴染みます。仕上げにミストを使えばさらに持ちがアップします。
鼻のメイク崩れを防ぐスキンケア法のQ&A
Q:鼻だけメイクが崩れてしまうのはなぜ?
A:鼻は皮脂腺が特に多い部位で、テカリやすく、ファンデーションが浮きやすい傾向があります。また、マスクの摩擦や手で無意識に触れてしまうことも、メイク崩れの原因になります。
Q:どんなスキンケアが鼻のメイク崩れを防ぐの?
A:まずは「皮脂バランスを整える保湿」が重要です。化粧水の後に、皮脂吸着成分(例:シリカやベントナイト)を含む乳液やジェルで軽くフタをすることで、過剰な皮脂を抑えやすくなります。また、スキンケア後はティッシュで軽く押さえて余分な油分をオフしてから、メイクに入るのがおすすめです。
Q:朝のスキンケアで気をつけるポイントは?
A:朝は保湿しすぎず、でも乾燥させない“適度な保湿”がカギです。油分の多いクリームより、水分ベースのジェルや乳液を選ぶと、皮脂の分泌をコントロールしやすくなります。また、メイク前に皮脂を抑える化粧下地を鼻周りにだけ仕込むと、よりメイク持ちがよくなります。
鼻のメイク崩れは、多くの女性が夏場に感じる悩みの一つですが、日々のスキンケアやベースメイクの工夫で大きく改善できます。今回ご紹介したステップを参考に、ご自身の肌質やライフスタイルに合った方法で無理なく実践してみてください。崩れにくく快適なメイクで、暑い季節も自信を持って過ごせますように。
[出典]資生堂BeauryJourney、ドクターフィル コスメティクス、KOSE